クリスマスローズってどんな花…?
クリスマスローズはヨーロッパから西アジアにかけて自生し改良されてきた、寒さに強い多年生植物です。
原産地ではクリスマスの時期に咲き、イエス・キリストの誕生の時に唯一自生していた花で、お祝いに捧げられたことから”クリスマスローズ”と命名されたという説もあります。
キリスト教徒のお客様で、クリスマスには必ず白い一重咲きのクリスマスローズをお買い求めになる方もいらっしゃいます。
日本には明治時代の頃には輸入されて「寒芍薬(かんしゃくやく)」という和名で、茶席の際の茶花としても用いられていました。寒さに耐えてうつむき加減に咲く容姿には、可憐さや奥ゆかしさの中にも芯の強さが感じられ、明治の時代から日本人に愛されてきたのですね。
ヨーロッパ原産の花でありながら、和風の庭の下草(グランドカバー)に用いても違和感のないことも人気の
一つです。
クリスマスローズの魅力とは…
”冬の貴婦人”という別名もあるクリスマスローズ。西日本では冬にも咲きますが、寒冷地では3月下旬から4月にかけて咲き、春の訪れを告げる花として徐々に知られ人気が出てきています。
そして魅力の一つは、なんといっても交配種の花の形、花色の多様さです。
一重咲き(シングル)、八重咲き(ダブル)、半八重咲き(セミダブル)、アネモネ咲き、カップ咲き、剣弁咲きなどから、それぞれ白、ピンク、赤、紫、黄色、また複雑に入り混じった中間色などもあります。
これにスポットが全体に入る網目系、縁に色が細く入る覆輪系、2つの色が交互に入る複色系などといった要素も加わるため、同じ花色の個体がないのが特徴です。
当園では大まかなカテゴライズで30品種を養生していますが、毎年変わった花色が出てくるのでとても面白い
です。一期一会の出会いを楽しみませんか?
クリスマスローズが花を咲かせるまで…
クリスマスローズはとても生長がゆっくり。種を蒔いてから発芽するまでに半年もかかります。
発芽した小さな苗をポットへ植え替え、翌年鉢に植え替えと、花を咲かせるまでには3~4つの行程を経て3年という年月がかかります。
当園は1999年からクリスマスローズの栽培を始めていますが、苗づくりの失敗は5回ほどありました。
その影響は3年後に出てくるので本当に大変!
でもそれだけ時間をかけて世話をしているので、とても愛らしいんですよ♪